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事件File No.21 コンソールがないLinuxサーバーへのOracleインストール

 サポートによくある問合せに「Oracleをインストールしたいが、コンソールを用意していない」「サーバーが別の所にあって離れた場所でOracleをインストールしたい。なにか方法はありますか?」といったご質問(要望)があります。そこで今回は、コンソールがないLinuxサーバーへのOracleインストールについて紹介します。 手軽な打開策は?

サーバーの導入時には意図しなかった、限られた環境での作業を強いられることがあります。その際、Xが起動できるLinux/UNIX機が同一のネットワーク上にあれば悩むことはないのですが、ネットワーク的に孤立した環境であるなどの理由で、用意できないこともあるようです。

OracleのOracle Universal Installer(以下、OUI)には、GUI画面を起動せずにインストールをおこなうサイレント・モードが用意されています。ただし、OUIでのインストールとは異なり、設定ファイルの記述などが難しく“手軽に”とは言いがたい状況です。

このような場合、身近なWindowsクライアントにXエミュレータがインストールされていれば、OUI画面を表示して簡単にOracleをインストールできます。VNCも導入はそれほど難しくないと思いますが、サーバー側でvncserverをインストールして起動する必要があるので、作業対象のサーバーに手を入れなければならず手間もかかります。そこで、もうひとつの手軽な選択肢として、同じフリー(GNU/GPLライセンスも含む)ソフトウェアであるCygwinのXサーバーを使う方法を紹介します。

Cygwinとは、Cygnus Solutions(現在ではRed Hatの一部門)が開発したWindows用の開発ツールセットの総称で、Cygnus+GNU+Windowsを表します。UNIX系OSでは一般に広く普及している、GNUプロジェクトによる開発ツール群をWindows環境用に移植したもので、フリーソフトウェアとして無償で配布されています。X環境も選択して含めることができるため、CygwinとXのパッケージを導入すれば、XクライアントとしてLinuxサーバーのX画面をリモートで表示できます。 では、その設定例は?

OracleのOUIをリモートで実行するために、ノートPCを1台用意し、そこでCygwinをセットアップする例を紹介します。OSはWindows2000 Professional+SP4で、プリインストールされたOSにWindows UpdateでSP4やセキュリティのパッチを導入した状態から始めます。Cygwinのセットアップをより簡単におこなうために、インターネットに接続できる環境をお薦めします。

【手順1】最初にCygwinをダウンロードします。 http://www.cygwin.com/setup.exeからダウンロードしたインストーラ(setup.exe)を適当な場所へ保存します。

【手順2】setup.exeを実行し、いくつかの選択項目を決定していきます。

http://www.oracle.co.jp/2shin/no88/image/o55linux_f1.jpg 図1:setup.exe実行

「次へ」のボタンで、バージョンの確認→ウィルスチェックのソフト(一部ソフトでインストールが妨げられる)→ダウンロードのソース…と選択していきます。例で使用した設定値は、下記のとおりです(テスト環境ではすべてデフォルトを選んでいます)。

Disable virus Scanner:Leave Virus scanner alone
Choose A Download Source:Install from Internet(downloaded files will be kept for...)
インストール先:C:\Cygwin
インストール用のパッケージ保存先:C:\Cygwin_setup
Install For:All Users(Cygwinの実行ユーザー)
Default Text File Type:Unix(改行コード)
Proxyの設定:Direct
Choose A Download Sites:ring.so-net.ne.jp

 

ダウンロードをするサイトをリストから選択しますが、デフォルトで選択されるパッケージがサイトによって異なる場合があるので、選択する項目を修正しなければならないこともあります。

パッケージ選択画面Select Packagesのなかで、Category:X 11○Defaultとなっている部分をダブルクリックしてパッケージのリストを表示します。そのなかで、Package:X-startup-scripts: Cygwin/X startup-scriptsは忘れずに選択しましょう。これを選べば、最低限OUIを表示するために必要なパッケージが、依存の解決により選択されます。

http://www.oracle.co.jp/2shin/no88/image/o55linux_01.gif

とバージョンが表示され、チェックが入っていることを確認します。

Nextを選択すると、ダウンロードとインストールを開始します。このインストール方法で、C:\Cygwinは90MB、C:\Cygwin_setupは700KBほどの使用容量でした。あとは、Installation Complete.が表示されてインストールは終了です。

【手順3】Cygwinを起動してみましょう。デスクトップ上のアイコンをダブルクリックして、起動します。ここでは、OracleをインストールしようとするLinuxサーバーとノートPCがNetworkで接続された状態を前提とします。最初に実行環境のセットアップが少し動きます。その後のプロンプトでそのまま

http://www.oracle.co.jp/2shin/no88/image/o55linux_02.gif

と実行してみます。起動した画面ではスクリプトの内容が流れ、タスクトレーのアイコンに“X”のアイコン(図2の右下緑丸参照)が表示され、xtermが1つ起動すれば、OKです。

http://www.oracle.co.jp/2shin/no88/image/o55linux_f2.jpg

図2:setup.exe実行

起動した xterm上で、

として、リモートからのXの表示を許可します。(+は制限なしの場合) サーバー側でrootユーザーから、

のように指定します。この例では、IPアドレスが192.168.0.5のdisplay番号0を出力先として指定しています。

サーバー側で

(サーバー側でインストールされている必要があります) を実行し、ノートPC側で実行されるかを確認します。この表示がでれば、

を実行してインストールできます。

注意点がひとつあります。Cygwinをこの例のとおりインストールしただけでは、OUIの日本語フォントは表示できません(Cygwin側に設定を追加することで、対応可能です。「Cygwin 日本語」などを条件に検索すれば、ヒントはすぐに見つかるでしょう)。回避策のひとつとしては、英語環境でのインストールが考えられます。その場合はORANAVIを使って、OUIを一度立ち上げる時点まで実行し(先にユーザー作成や環境変数をセットするところまで実行しておく)、起動した文字化け状態のOUIを右下のボタンで終了させます。その後、作成したOracleのownerユーザーで再ログインし、上の例のrootユーザーと同様にDISPLAY環境変数を設定します。

としたあと、runInstallerを起動すれば、英語でのインストールが可能になります。

注意:インストールする環境によっては、上記の手順どおりにならない場合もあります。



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Last-modified: 2018-01-03 (水) 21:45:51 (704d)